DX推進 メンバー座談会
Cross Talk

三菱地所グループの価値向上に向け
可能性は無限に広がる
三菱地所が 2021 年 6 月に策定した、DX(デジタルトランスフォーメーション) により新しい暮らしと街づくりを目指す「三菱地所デジタルビジョン」。三菱地所DX 推進部と共にグループ全体のDXを推進している三菱地所 ITソリューションズはどのように三菱地所グループの事業に貢献しているのでしょうか?DX推進に携わる3人が語り合いました。
Profile

A.HAYASHI
ITコンサルティング部
グループリーダー
2008年入社

H.GOTO
ITコンサルティング部 開発推進室
シニアプロジェクトディレクター
2020年入社

H.MATSUNO
ITコンサルティング部
ITアーキテクチャー室
兼 ネットワーク・インフラ部
MEGIS推進室
プロジェクトディレクター
2000年入社

現在の取り組み

H.GOTO
人工知能AIの分野での業務を行なっていますが、1つが不動産業界で管理しているビルやマンションの電気、水道、ガスの検針のアプリです。カメラをかざすと自動的に数字を読み、データ化するというものです。今までは検針後に都度紙に記入して周っていたのですが、業務効率アップにつながっています。もう1つはChatGPTを利用して、グループ会社に眠っている膨大な量の資料から参考にできるものを検索し、検索結果と併せて過去の成果物等を提供するといったシステムの検証をしています。

A.HAYASHI
三菱地所DX推進部が三菱地所グループ各社の業務効率化や生産性向上のための取り組みを、さまざまなITツールを活用しながら行なっていますが、我々がその取り組みをサポートしています。業務の効率化、生産性向上をするにあたっては、今ある既存の業務を単純になぞって、人がやっていることをITなどで自動化するというよりも、今やっている業務のフローやプロセスをまず抜本的に見直して、その業務のあり方を見直しつつ、ITを使って自動化することで効率化を最大化していくことを目指しています。

H.MATSUNO
私はインフラ領域を担当しています。2つある中で1つ目がシステムを作っていく多数のプロジェクトに対して主に非機能要件と言われている、例えばシステム障害を起こさないようにするというところのチェックをしています。プロジェクトの品質を上げていきましょうというものです。2つ目は三菱地所グループ全体のインフラ環境を刷新するプロジェクトです。具体的には、リモートワークが増えていることもあって今までの一般的な企業ネットワークから、ゼロトラストと言われるネットワークへの刷新を行なっています。

H.GOTO
先ほど説明したChatGPTは、三菱地所のDXグループが中心となって、三菱地所内もしくはそのグループ会社に対して、数十万規模の資料を今よりも早く正しく提供したいという主旨で行なっています。かなり細かい作業ですが少しは貢献できていると思います。

A.HAYASHI
私が今担当しているのは人がかけている手間や時間をITの技術を使って軽減し、利益を最大化するということです。ITの技術によって自動化することで、属人化している業務を撤廃するということにもつながります。それにより人が価値を生み出す仕事に脳を使えるようになって、新しいビジネスモデルを考える時間を創出できるようになります。

H.MATSUNO
私は、これからデジタルビジョン実現のために今話に出ているようなものが色々活用されていくなかで、その土台となる部分を作っています。より早く安心して快適に使えるようなインフラを作って、その上でデジタルの計画を立てていただく。直接的というよりは、その土台を作ってそれを活用していただくという部分を担っています。

街づくりとDX活用の取り組み

H.GOTO
ChatGPTの活用としましては、テキストだけではなくビジュアライゼーションしてくれるような機能もあり、写真や絵などを作ってくれるというのもあります。例えば新しい未来っぽいビルを作るとか、学生に画像生成系のChatGPTを使って新しい建物を描いてもらい、若い人たちのアイデアなどをキャッチアップできるような仕組みを検討したり、色々な可能性を検討しています。

A.HAYASHI
私が直接担当している案件ではないですが、一例としては、スマートシティの取り組みがあります。例えば丸の界隈の飲食店でオーダーした商品を席まで届けてくれるロボットを走らせる実証実験を三菱地所や行政と一体となって取り組んでいたり、丸の内にもっと人を呼び込むために各ビルに集まる人たちの動線や属性情報などのデータをITツールで利活用して集め、どういう仕掛けと仕組みを作ったらいいかを検討するといったことにも関われます。

H.MATSUNO
そうですね。私はインフラ担当として、そういうことがうまく活用できるような土台をしっかりと作っています。

H.GOTO
新しいアイデアを提案する時、三菱地所からの要求にこたえるような形もありますが、こちらで想像力を豊かにして作って提案するというケースもあります。例えば、街歩きというテーマで何かをしようということで、1つアプリを作ってみたりしたこともあります。街歩きから始まり、札幌の教育委員会と高校生向けの地図を作ることにつながったり、どんどん派生していきながら色々なソリューションを展開していくこともあります。すごく夢がありますし、可能性は本当に幅広いです。

A.HAYASHI
確かにDXといっても幅広いので、直接街づくりに貢献するようなプロジェクトもあれば、GOTOさんが紹介していた生成系AIなどの技術を活用しながら人の仕事を楽にするものもあります。最近相談事で多いのは、三菱地所グループの中でも各社で様々なシステムを利用しており、各システムにデータが散らばっているので、それらを集約して組み合わせて可視化・分析することで、新たなビジネスチャンスを生むといったような案件もあり、多種多様な案件にチャレンジできる土壌があると思います。

H.MATSUNO
今取り組んでいるグループ全体のネットワークの刷新により、新たな技術やアイデアが生まれ、ビジネスの可能性は大いに広がると思います。

ITコンサルティングの取り組み

H.GOTO
最終的に私たちの目的は企業全体の価値向上で、どのように生産性を高めていくかということだと思うのですが、現在は1つの世界観からまだ脱してない部分があるのではないかと個人的に思っていて、既存の業務フローにいかにITを当てはめるかを考える方がかなり多いですね。統計学を使ってその恩恵を受けることでかなり大きな利益を得ることができるので、当てはめるのではなくて、今の業務フローを変えてチャレンジしていくしかないと私は思っています。もう一歩前進したいなと感じますね。

A.HAYASHI
MJITはITの会社なので、何らかの技術やシステムを導入するというところが目的になりがちなのですが、 あくまでそれは手段の1つであって我々はやはりクライアントの売り上げや利益を向上させることや、グループで働く方々の負担を軽減したり、より価値ある仕事に傾ける時間を作り出すということを求められていると感じます。必ずしもITという枠組みにとらわれずに、クライアントに貢献するために最適な手段は何かというところを意識してコンサルティングするべきではと考えます。

H.MATSUNO
基盤については、より早く安心して使えるような環境を作るということにおいて、システム導入への時間や手間暇がかかるという問題を解消していくことによって、今までかかっていた時間を他の業務に充ててもらい、生産性を上げてもらうことができます。

MJITの魅力

A.HAYASHI
私が2008年に入社した当時、もうすでにMATSUNOさんもいらっしゃいましたが、元々MJITは三菱地所の情報システム部門を分社化してできた会社で、当時は業務システムの開発や保守が主でした。ここ数年、クライアントのニーズも多様化、高度化してきていて、色々なことにチャレンジできるようになっています。

H.MATSUNO
そうですね。新しい技術が出てきて、これを使って何かやってみようということがとても多くなりましたね。私たちの仕事の幅も広がっています。

A.HAYASHI
三菱地所は、日本で有数の総合不動産デベロッパー企業で、そういう意味でもIT投資にかける予算もありますし、クライアントの理解を得られればいくらでもチャレンジできる、その環境は整っていると感じます。これはMJITの魅力の1つです。

H.GOTO
そうですね。仕事でつながりがあるシンクタンク系やコンサルティング会社など外部の方々と関わり合い、協力しあいながら、学ぶこともあると思いますし、自分の何か目標があるということであれば、かなり勉強になる土壌にはなるのかなと感じます。

A.HAYASHI
IT会社というと、1日ひたすら誰とも話さないでコツコツやっているみたいに思われてしまうかもしれないですが、日々の仕事においては人とコミュニケーションを取っている時間が大半です。また、コミュニケーションの相手は三菱地所グループ各社の方々だったり、GOTOさんが言ったように外部のコンサルティングファームの方々だったり、様々なステークホルダーとコミュニケーションを取りながら、様々なアイデアや考えに触れる機会がすごくあるので、学びの場としてもいい場だと思います。

H.MATSUNO
三菱地所グループの唯一のIT子会社であり、街づくりもそうですが、様々な新しい取り組みが加速度的に増えてくると思っているので、新しい取り組みにも大いにチャレンジできるというのも魅力の1つではないでしょうか。

未来の可能性

A.HAYASHI
MJITでは最初の企画の段階から、システム開発、サービス開始後の保守・運用、定期的な改善活動に至るまで、一連のサイクルを体感することができるので、自分が携わったプロジェクトや、プロダクトに対する評価をクライアントから直接受けることができます。それによって、さらにクオリティーを高めていくためにどうしたらいいだろうかということをチームメンバーとディスカッションしながら仕事ができるので、そういうところが面白いと思います。

H.GOTO
統計学を使ってAIの分野で仕事をしていますが、三菱地所からも要望を受けていますし、グループ各社からの需要も出てきておりますし、利用できそうなデータもちょうど集まって来ているところです。そういったデータを使って、今後、統計学や予測モデルを作っていくようなことを一緒にやってみたい方にはいい環境です。

H.MATSUNO
三菱地所グループとしてビル、街、ホテル、商業施設など幅広いフィールドがあり、今後どんどんITが必須になっていくということもあり、様々な分野でMJITが活躍できる、携わっていく場面 が増えていくと思います。今までのシステム開発というところ以外でもITが絡む機会が増えていっていますし、さらに多くの関わり方をしながら、一見ITに直接的な関係がないと考えていた分野でもやれるものが増えてくるのではないかと思っています。可能性は無限です。
